2010 CERVARO DELLA SALA/CASTELLO DELLA SALA(ANTINORI)イタリア屈指の名門アンティノリがウンブリア州に所有するカステッロ・デラ・サラは、多くの高品質な白ワインを生みだしていますが、中でもフラッグシップワインであるチェルヴァロ・デラ・サラは別格。いわずと知れたイタリア最高峰の白ワインです。 リリースされた1987年当時のイタリアでは、白ワインを長期熟成させるという概念はなく、すぐに飲めるフレッシュな白ワインが主流。そんな中、ブルゴーニュのモンラッシェなどの影響を受け、 長期熟成が可能な白ワインとして誕生したチェルヴァロは、「イタリアの白ワインの歴史を変えた」とさえ言われ、イタリアのプレミアム白ワインの先駆けとして一躍有名になりました。これまでに『ガンベロ・ロッソ』において、最高評価のトレ・ビッキエリを22回受賞という偉業を成し遂げており、アンティノリというワインメーカーを代表する白ワインと言っても過言ではありません。この最新2010年ヴィンテージも、これまでに2013年版『ドゥエミラヴィーニ』にて5つブドウ(最高評価)、2013年版『ガンベロ・ロッソ』にて3グラス(最高評価)、『ワイン・エンスージアスト』誌にて93点という圧倒的な高評価を獲得。 20年以上もの間その魅力は色褪せることなく、輝きを放ち続けている偉大なワインです。 名門アンティノリの魅力は何と言っても、イタリア各地に“その土地のスペシャリスト”と言うべき個性を備えた、素晴らしいワイナリーを数多く所有していること。ウンブリア州の霧深い山の上にあるこのカステッロ・デラ・サラも、アンティノリが1940年から参入しワイン造りを行っています。ウンブリア州は、イタリア半島で唯一海に面していない州で、「緑のウンブリア」と呼ばれるほど豊かな土地に恵まれ、夏は暑く乾燥し、冬は寒く湿気が多いという気候から、ワイン造りに適した土地として知られています。このチェルヴァロ・デラ・サラは、国際品種のシャルドネを主体に造られていますが、グレケットを10%ブレンドしています。これは、 「その土地の伝統と個性を生かす」というアンティノリの精神に基づいています。その味わいは、イタリアワインの中でも群を抜く、均整の取れたスタイル。ヴァニラ、樽、ナッツ、ハチミツなどの芳醇で豊かなアロマ。 鮮烈な果実味と酸に、ミネラルと樽の風味がよく溶け込み、渾然一体となったエレガントな味わいです。カステッロ・デラ・サラのワイナリーは、ワインのラベルに描かれている「古城」というべき、歴史ある建物。しかし内部の醸造設備は時代に合わせて改良されています。特筆すべきは、カステッロ・デラ・サラで独自開発し、ワイナリー名で特許を取得した冷蔵装置付きのベルトコンベアー。選別されたブドウは、冷却されながら運ばれるため、ストラクチャーとアロマを保ったまま、仕込むことが出来ます。また、2010年から一新された醸造設備はグラヴィティー・システムを採用し、醸造工程が進むほど地下に行くという、自然の法則にしたがった最新のエコシステムが整えられています。一方で、熟成は城の30メートル下に位置する、14世紀からその形を残す地下貯蔵庫で行われており、新旧が見事に融合したワイナリーであると言えます。このチェルヴァロ・デラ・サラに使用されるブドウは、太古の昔は海だったという、化石などの堆積物と粘土質の多い土壌で栽培された最も出来のよいブドウのみ。全て手摘みで収穫され、ブドウは低温でスキンコンタクトしながら抽出し、シャルドネは100%フレンチオークの新樽で、グレケットはステンレスタンクで発酵を行っています。 6カ月間の樽熟成を経て、その後10カ月間の瓶熟成。果実の鮮度を活かしながら、じっくりと旨みを抽出し、樽熟成。このこだわりの製法から、フレッシュながらも、層の厚い、絶妙なボリューム感の白ワインが出来上がるのです。
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